図1 肺クリプトコックス症の画像所見 A:胸膜直下の結節影,空洞を伴う結節影(70 歳女性,基礎疾患:関節リウマチ,ステロイド服用中)
B:一部 spiculation を伴う結節影(40 歳男性,基礎疾患なし) C:air bronchogram を伴うコンソリデーション(39 歳男性,基礎疾患なし) D:スリガラス陰影(78 歳女性,基礎疾患:糖尿病,ステロイド投与中) ~~肺クリプトコックス症の臨床症状は非特異的で,咳嗽・喀痰,胸痛などが認められることもあるが,無症状で健康診断の胸部 X 線異常により偶然発見されることもある。その場合胸部画像所見として,胸膜直下の孤立性もしくは多発性の境界明瞭な結節影(±空洞を伴う) (図 1A)が認められることが多い。鑑別疾患としては原発性肺癌や肺結核などが挙げられるが,結節影が石灰化を伴うことは稀であるため,肺結核との鑑別点の 1 つとなっている。一方,肺腺癌でみられるような spiculation (図 1B)や pleural indentation を伴う場合もあり,画像のみでは鑑別が難しい。胸膜直下に存在し,空洞を有する結節影や石灰化を伴わない結節影では,クリプトコックス症も鑑別疾患の上位に挙げることが勧められる。一方で,一見肺炎様の air bronchogram を伴うコンソリデーションを示す症例もあるため (図 1C),抗菌薬不応の肺炎症例では本症も考慮する必要がある。また,高度の免疫不全症例ではスリガラス影や小粒状影を呈することもある (図 1D)ため,様々な陰影の鑑別疾患の 1 つとして記憶にとどめておきたい。~~
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一般社団法人 呼吸研究解散のご案内 拝啓 平素は一般社団法人 呼吸研究の活動に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、一般社団法人 呼吸研究は本年3月に法人組織を解散し活動を停止することになりました。 滝島任先生が初代編集委員長として、1982年9月に創刊された雑誌『呼吸』は、読者の皆様やご寄稿いただいた先生方など大変多くの方々からのお力添えを賜り、呼吸器学の月刊専門誌として、基礎から臨床にいたるまでの最新知見を読みやすい誌面でお伝えしていくことを目標に、刊行を続けてまいりました。その『呼吸』が諸般の事情により、2014年末に34巻12号で冊子体としての発行を休止いたしました。 その後、『呼吸』編集委員会は、呼吸器関係の学術誌が限られた発行状況にあることを考慮して、『呼吸』バックナンバーのWeb上での閲覧を持続するとともに、電子図書『呼吸』eレポートの発行を行ってまいりました。 しかし諸般の状況検討により、今後の活動継続は困難と判断し、法人解散の手続きを関係者の体力的に余力があるうちに実施することを編集委員会の総意として決定しました。 法人解散後は、一般社団法人 呼吸研究が有していました『呼吸』等発行図書の著作権を公益財団法人 日本呼吸器財団に承継していただき、WEB上での “『呼吸』バックナンバー検索・閲覧システム”の維持運営と発行済『呼吸』eレポートの閲覧公開を継続することにしています。 長きにわたり『呼吸』と一般社団法人 呼吸研究の活動にご支援賜りました皆様方には厚く御礼申し上げます。誠にありがとうございました。 末筆ながら、皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
敬具
2020年2月 一般社団法人 呼吸研究 事務局
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旧一般社団法人呼吸研究に帰属していました『呼吸』等に関わる著作権は、2020年3月に一般社団法人呼吸研究が解散し、公益財団法人日本呼吸器財団に承継されていましたが、2024年4月から一般社団法人日本呼吸器学会に承継されることになりました。 なお本サイトの管理、および本サイト上での“『呼吸』バックナンバー検索・閲覧システム” の維持運営はインタージョイン株式会社が行っています。
2024年4月 インタージョイン株式会社
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